~うね立てマルチ作業~ あれこれ!!
● 第一章 うね立てとマルチシートの関係について
Ⅰ うね立て栽培にはどんな効果が期待できるの? | ● |
---|---|
Ⅱ マルチ栽培ではどんな効果が期待できるの? | ● |
Ⅲ 一般的なマルチの種類って? | ● |
Ⅳ 一般的なうねの形状は?・・・特徴・作物例など | ● |
Ⅴ うね寸法から決める! ~適応マルチシート幅 マルチシート幅から決める! ~うね寸法 |
● |
Ⅵ よくある質問 ~ Q&A | |
---|---|
① 露地、ハウス等のうね立てで、通路(溝)の残土を減らしたい | ● |
② うね立て同時マルチではなく、先に畝だけ作って後からマルチをしたい | ● |
③ うね立て整形器の土量調整はどうやるの? | ● |
③+α 圃場での土量調整をもっと簡単にする方法はないの? | ● |
④ ハウスに決まった数のうねを作りたいのですが・・・ | ● |
⑤ 整形器を使っているのに畝が出来ない(畝の上りが悪い)のですが・・・ | ● |
⑥ 畝のサイズを変えるにはどこを調整すればいいの? | ● |
⑦ 有孔マルチを使うときの注意点は? | ● |
⑧ 圃場での注意点について | ● |
⑨ マルチシートが外れやすい時、どこを見ればよいの? | ● |
⑩ 平高整形器でかまぼこ畝を作りたい・・・ 小うね整形器で平うねを作りたい・・・ |
● |
● 第二章 作業機の取扱い注意点のあれこれ動画集
Ⅰ 畦立て同時マルチ作業での失敗例とその対応 | ||
---|---|---|
1 | ・ガイドロールの突出し調整 (参考機種、他 ・・・ ・管理機用可変平高専用ロータリ+ハイマルチR315C1 ・使用マルチサイズ150cm ・畦サイズ 肩幅90cm、高さ20cm) |
● 動画参照 動画2:01頃~ (YouTube) 別ウインドウ で開きます。 |
2 | ・土かけディスクの効かせ過ぎ (参考機種等は同上) |
Ⅱ 各種作業機の組立手順について | |||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
|
QⅠ | うね立て栽培にはどんな効果が期待できるの? |
---|---|
A. | 一般的に ・地温を上げる ・排水性が良くなる ・通気性が良くなる ・根菜類の肥大調整が出来る などが挙げられます。 又、常に一定の畦作りをすることによって、移植機等との相性がupします。 |
QⅡ | マルチ栽培ではどんな効果が期待できるの? |
---|---|
A. | 一般的に ・地温を上げる ・雨風等による土の飛散、流出防止 ・過湿防止 ・雑草予防(黒マルチ等) などが挙げられます。 |
QⅢ | 一般的なマルチシートの種類って? |
---|---|
A. |
1. 透明マルチ 地温を上げ、発芽・育成を促進する効果があります。 2. 黒マルチ 太陽の光を遮断するので、雑草の発生を防ぐ効果が期待出来ます。 3. グリーンマルチ 太陽の光を通し、育成の促進と雑草の発生を抑える効果があります。 4. 白黒Wマルチ 地温の上昇を抑える効果あり。表→白、裏→黒 5. シルバーマルチ 光を嫌うアブラムシ等の対策に効果が期待出来ます。 6. 有孔マルチ 移植用に等間隔に穴をあけたマルチです。移植時に穴位置を測り、穴あけする手間が不要です。 |
QⅣ | 一般的なうね形状は? | 適応機種は? |
---|---|---|
1. |
高うね 作物例・・・葉たばこ、さといも 等 ~特徴~ 丸いまま高く土を上げる為、排水性が良く通気性に優れています。
|
管理機用A3C型 |
2. |
小うね 作物例・・・甘藷、ばれいしょ、さといも 等 ~特徴~ 高うねよりも若干小さい かまぼこ型のうねです。
|
管理機用B3C型 |
3. | 平高うね 作物例・・・キャベツ、白菜、キュウリ、トマト、にんにく、 ~特徴~ 台形で比較的高いうね(主に20cm以上)。
|
管理機用EC型 トラクタ用DVN型 |
4. | 平うね 作物例・・・レタス、大根、ほうれん草、人参、落花生、とうもろこし、 ~特徴~ 台形で比較的低いうね(主に15cm以下)。
|
管理機用FC型 トラクタ用FM型 |
QⅤ | うね寸法から適応マルチシート幅を決める? それともマルチシート幅からうね寸法を決める? どっちも簡単に判断できないかな? |
---|---|
A. |
うね立て同時マルチ、又はうね立てをした後にけん引マルチをする場合、 適応マルチ幅 = うねの周長 + 左右覆土分(15~20cm)
上表は、各マルチシート幅に対するうね寸法(弊社製品仕様による)をまとめたものです。 表中の( )内寸法は許容寸法ですから、規格物の利用可。
|
QⅥ よくある質問 ~ Q&A
① | 露地、ハウス等のうね立てで、通路(溝)の残土を減らしたい |
---|---|
A. |
ハウス広溝セット(HE40C-H,HF40C-H)を使用すれば、うね立てと同時に溝等の残土をきれいに出来ます。 |
② | うね立て同時マルチではなく、先に畝だけ作り、後からマルチをしたい |
---|---|
A. |
うねの形状に適合するけん引マルチを使用します。 ①ユニバーサルヒッチ・・・別途要準備 ②マルチ車輪 ③車軸の延長(必要に応じて)・・・別途準備 ④ウエイト (必要に応じて)・・・別途準備 などが必要です。 ②マルチ車輪のサイズ(直径)の目安は? (またぐうねの高さ + 10cm) × 2 又、③車軸 (片側一本当たり) の目安は? またぐうねの畝すそから、本機のケース部 (約10cm)とマルチ輪のフランジ部の分を {うねすそ幅 – (10+◯×2) } ÷ 2 ↑(○部)はマルチ車輪のフランジ部 マルチ車輪のフランジ部(片側につき)は φ600・・・ 5cm φ800・・・ 12cm φ1000・・・ 13cm として算出して下さい。 |
③ | うね立て整形器の土量調整はどうやるの? |
---|---|
A. |
整形器の両サイドについた尾輪で行います。 尾輪調整 土が多い時は尾輪を下げ、土が少ない時は上げます。 T型サポート調整(各種あり) 土が多い時はサポートを下げ、少ない時は上げる様にします。 |
③+α | 圃場での土量調整をもっと簡単にする方法はないの? |
---|---|
A. |
アタッチメントタイプ (汎用型)ではなく、ロータリーが一体になった専用機(可変式整形器)でしたら、 可変式整形器の機能を使用することで、畦形状を変えずに安定した畦作りが簡単になります 但し、専用ロータリとなりますので、装着できる本機が各メーカーごとに限定されます。 |
④ | ハウスに決まった数のうねを作りたいのですが・・・ |
---|---|
A. |
当社の整形機(EC型)をご使用の場合、畦形状と作業機の耕幅との関係は概ね以下の様になっていますから、希望のうね数が可能かどうかの目安にしてみて下さい。 このとき、希望通りにならない場合は、どの寸法を変更するかをよく検討して下さい。 畦一本当たりの作業幅(作業機の耕幅)は 作業幅 ≒ うね肩幅 + 高さ + 30 (単位:cm) 上記の式で算出される作業幅は、同時マルチ作業は除いた場合のものです。 例えば、520cmの有効耕幅をもつハウスに、畦肩幅120cm、高さ20cmの畦を作ろうとすると、 |
⑤ | 整形器を使っているのに畦が出来ない(畦の上りが悪い)のですが・・・ |
---|---|
A. |
畦の上りが悪い場合、まずは取扱説明書通りに整形器の高さが設定されている事をご確認下さい。 1.圃場の耕うん深さは充分ですか? →特に高い畦(20cm以上)をご希望の場合、15cm以上の深耕が必要となります。 2.爪が減り過ぎてはいませんか? →爪は使用していれば摩耗していきます。爪が摩耗すると畦もりの能力が大幅にダウンすることに繋がります。 3.圃場の水分が強すぎてはいませんか? →保湿の高い状態(雨天の直後など)で作業をしますと、砕土が出来ず、畦にならない事があります。 又、乾燥し過ぎていますと、土が寄りにくかったり、崩れやすくなりますから注意して下さい。 4.畦の大きさが作業機の能力を超えていませんか? →各作業機には、適応範囲(畦肩幅、高さ)が設定されていますが、 5.器の尾輪を下げ過ぎてはいませんか? →尾輪は通常、整形器の底面から0~2cmで使用します。 6.作業機の設定が取扱説明書通りになっていますか?(再確認) →上記 1~5の項目で問題が無いようでしたら、作業機の設定を再度確認してみて下さい。 |
⑥ | 畦サイズを変えるにはどこを調整すればいいの? |
---|---|
A. |
<管理機用アタッチメントタイプ編> 変更する畦サイズが決まったら、 1.整形器の位置決め 整形器の固定を緩め、左右対称にスライドさせ、希望のうね肩幅のところで固定します(↓図の←→部)。 畦サイズを大きく変える場合は、先に整地板を外した方が作業しやすいです。 各作業機によって部品の形状や名称は違いますが、 1.爪の配列、位置決め まず、一番内側&外側の爪の位置を決めます。 残りの爪は均等割りにします。 基本的に左右同時打ち込みで配置します。 内側の爪と外側の爪との間に入る爪は、均等割りで配置します。 畦立て同時マルチをしている場合には、マルチサイズの変更や |
⑦ | 有孔マルチを使うときの注意点は? |
---|---|
A. |
有孔マルチフィルムとは、各種マルチフィルムに有孔加工を施したものです。 ここで注意そのⅠ 作業機に有孔マルチをセットする場合、シートの端から孔までの寸法、 ②の寸法にご注意ください! ② = ④+⑤+孔から畦肩までの寸法 畦高さを20cmの平高うねを想定した場合、②の寸法は35cm以上は必要となります 注意そのⅡ 有孔マルチシートは、無孔のマルチシートよりもタワミ(湾曲)が大きくなります。 |
⑧ | 圃場での注意点について |
---|---|
A. |
1.作業機を圃場へと入れる前には、必ず圃場を十分に耕うんして下さい。 整形機には、耕うん能力はありません。 ↓↓↓ こんな場合は明らかに耕うんが浅いです! ↓↓↓ 畦整形作業時、土量が少ない状態で整形機のうねすそ部に硬盤が出ている場合 2.水分の強い状態での畦立て作業は、非常に困難です。 水分を多く含んだ状態での畦立て作業は、ローターで土を練ってしまいます。 畦立て時の丁度よい水分状態とは、手で軽く握った時、土塊が崩れない程度ですから、目安にしてみて下さい。 3.小石や砂の多い圃場での注意点 小石等が多い場合、ロータリ部の爪の減りが速くなりがちです。 |
⑨ | マルチシートが外れやすい時、どこを見れば良いの? | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A. |
1.マルチシート幅はうねサイズと合っていますか? 畦サイズと適合マルチシート幅を確認するには→こちら 2.スポンジ部分は全て回っていますか? 両サイドのスポンジ車輪、センターのガイドロールを要確認 3.尾輪を下げ過ぎてはいませんか? 尾輪を下げ過ぎると、整形器が大きく尻上がりになってしまいます。 4.両サイドのスポンジ部を畦すそにのせ過ぎていませんか? 標準は畦すそに2cm程度のせるようにセットします。 5.シートガイド(ガイドロール)を効かせ過ぎてはいませんか? 下記の説明をご参照ください。 6.傾斜地での作業ではありませんか? 傾斜地での作業では、本機が谷側に流され易く、真直ぐに走行するのが難しくなります。 7.畦はしっかりと出来ていますか? 以上が、比較的多い要因です。
又、以下には、基本的なマルチ張り作業の手順を説明してみますので、 ① しっかりと畦を立てる
② マルチシートをセットする ・マルチシートをシートガイドに通して広げる。 ・その後、サイドフレームを下して、両サイドのスポンジ車輪を踏ませる。 ・次にシートガイド(ガイドロール)を畦の上に軽く置く感じで高さを調整する。 ・マルチシートの中央部のたるみがとれる程度まで、シートガイドを突出する。 この部分に同じくらいのしわが出るようならシートガイドの位置は良好です。
③ 畦立て同時マルチ作業をする(完了)
<シートガイドの位置の悪い例> 共にガイドの突出しが弱すぎる為、シートの両サイドだけが突っ張っています。その為中央部がゆるんでいます。
こちらはガイドの突出を強くした場合で、シートの両サイドがゆるんでいます。 例外として、平うね(FM18M等のシートガイドを使わないタイプ)の場合は、 |
⑩ | (ア) 平高うね整形器を持っているんだけど、これでかまぼこ畦も作りたい・・・ (イ) 小うね整形器を持っているんだけど、これで平畦も作りたい・・・ |
||||
---|---|---|---|---|---|
A. |
各種整形器には、それぞれ基本となる畦仕様が設定されていますが、 (ア) 平うね・平高うね整形器をベースにして、かまぼこ畦が出来るようにする ↓↓↓ ● 丸畦マルチ部品(丸畦用の天板Assy+鎮圧ガイドAssy他)
(イ) 小うね整形器をベースにして、平畦が出来るようにする ↓↓↓ 小畦B3Cを平畦へ変更する部品(固定式整地板Assy等)
|